平成１8年　ミニ便り
平成１３年　平成１４年　平成１５年　平成１６年　平成１７年
１月　年始の挨拶 ２月　積もるほど ３月　実るほど ４月　親子の縁ー花祭に想う ５月「行ってきます」「ただいま」 ６月　応援にもルールを　 ７月　投資と投機 ８月　相撲道　 ９月　防災の日 10月　お寺って誰のもの？ 11月　本当の親を求めて 12月　「信」の熊手	４月　親子の縁ー花祭に想う 合掌　花便りに心浮き立つ季節になりました。皆様お元気のことと存じます。 さてアメリカの女優メグ・ライアンが中国人の赤ちゃんを養子にしたそうです。アメリカでは妊娠中絶が合法化されてから養子の赤ん坊が不足し、単なる需要と供給の問題なのか、美談なのか、私には解りません。 あらためてお釈迦さまの御誕生に因んで親子の関係を考えてみましょう。お釈迦さまの前世ー善慧菩薩は兜率天での教化活動を終えられ、次に生まれ代わる娑婆世界をつぶさに観察されました。 教えを聞く人々の能力や生まれる国、種族、家柄、両親などです。特に御両親をお選びになるのには慎重でした。予備調査を命じた天子が娑婆世界の様々な夫婦を挙げられてもなかなか菩薩はウンと言われませんでした。 そこで父母となるべき過去の因縁を考慮し、釈迦族の浄飯王・摩耶夫人と遂に決まりました。そして菩薩は白象に乗って入胎の後、四月八日御誕生となる訳です。 「子は親を選んで生まれてくるのではない」と近頃耳にしますが仏教では子が親を選ぶのです。又『宿業を因として父母を縁として』人は生まれるものであり、その人に最もふさわしい人が親となり子となるのです。 今生六年足らずの縁しかなかった母と生前「もっとああすれば良かった」と想う父と来世も親子になりたいものです。