平成１７年　ミニ便り
平成１３年　平成１４年　平成１５年　平成１６年　平成１７年
１月　年始の挨拶 ２月　夢見る力 ３月　幸せ度 ４月　桜の木の下で ５月　お水の花道 ６月　人でいる間 ７月　様々なセリフ ８月　鐘と撞木（しゅもく） ９月　供養と祈願は別々に 10月　ある浄土・往く浄土 11月　仏指舎利 12月　恋愛と信仰	２月　夢見る力 合掌　寒さの中、陽光にふと春の気配を感じる今日この頃ですが、皆様お元気のことと存じます。 久しぶりに映画を観ました。吉永小百合主演『北の零年』です。正月のテレビ番組でインタビューを受けていた吉永小百合のコメントを聞いて是非観ようと思っていました。 松戸の映画館でどちらかが五十歳以上の夫婦なら一人千円ということで妻と行きました。妻は運転免許証私は保険証を持参して。行くと難無く切符が買えました。 別に『ほんとに五十歳以上ですか』といわれることを期待していたわけではないのですが、保険証まで用意したことが自分ながら滑稽でした。 明治初期、政府によって北海道に移住を命じられた四国・淡路の稲田家の人々の物語です。温暖な地で暮らしていた人々にとって北の原野は余りにも苛酷な地でした。 それでも新たな自分たちの国を作ろうと必死で厳しい自然と立ち向かいます。「夢は信じないとただの夢だけど、信じれば必ず真（まこと）となる」 その夫の志をしっかり受けとめて生きぬいていく主人公・志乃のたくましさと夫を信じ、待ち続けるけなげさを見事に吉永小百合が演じていました。（一つ難を言うと物語が進行するにつれて少しは痩せて欲しかったです。） 映画は予想外の結末を迎えるのですが、ラストシーンの志乃はまるで予言者というか聖者の風格を帯びてきます。『生きている限り、夢見る力のある限り私達を何かが助けてくれる』と。