平成１３年　ミニ便り
平成１３年　平成１４年　平成１５年　平成１６年　平成１７年
２月　現代の捨身施　 ３月　人生の達人 ４月　「紙銭」に思う ５月　「いのち」の相続 ６月　僧侶とは生き様 ７月　つながっている安らぎ ８月　イジメ裁判に思う ９月　一眼の亀と浮木 １０月　同時テロ １１月　六根清浄 １２月　故郷パワー	人生の達人 合掌　残寒なお厳しき折、いかがお過ごしですか。当道場横のＪＲ土手に昨年植えた梅の木が馥郁とほころんで、喧噪さの中で一服の爽やかさを与えてくれています。 　さて三月といえばお彼岸の月。お彼岸の度にいわれることですが、「彼岸」とは「此岸」に対しての言葉。「あの世」と「この世」、　「悟りの世界」と「迷いの世界」、「楽な世界」と「苦しみの世界」と対比してよく使われます。しかし本来一つの世界を見方によって二つに表した言葉なのです。 　「いま」「ここ」で苦しんでいる人に対して「いつか」「あそこ」に行けば必ず楽になると励まし慰める事も時には必要でしょう。しかし私達の日常では、いかに「いま」を充実させ「ここ」で満足するかと言うことが大事です。 　人生の達人は常に「いま」「ここ」を感謝し、楽しんでいます。「いま」や「ここ」の積み重ねが「いつか」「あそこ」になるからです。何時でも何処でもお題目を唱え「大マンダラ世界」に住する喜びを感じられる人は真の人生の達人なのかも知れません。